奥出雲多根自然博物館

島根県は出雲の山奥にある小さな自然史博物館ですが、日本で唯一かもしれない宿泊でできるミュージアムです。 アロサウルスやエウオプロケファルスの全身骨格がお出迎えしてくれます。

奥出雲多根自然博物館

島根県は出雲の山奥にある小さな自然史博物館ですが、日本で唯一かもしれない宿泊でできるミュージアムです。 アロサウルスやエウオプロケファルスの全身骨格がお出迎えしてくれます。

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  • 奥出雲のジオ

    奥出雲多根自然博物館の学芸員がお届けするジオマガジン的な何か。あまり知られていない、神話よりはるか昔の、奥出雲の大地の物語に関する記事を掲載していきます。

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奥出雲のジオ

奥出雲多根自然博物館の学芸員がお届けするジオマガジン的な何か。あまり知られていない、神話よりはるか昔の、奥出雲の大地の物語に関する記事を掲載していきます。

くわしく見る

赤色立体図で見る奥出雲の地形 奥出雲のジオ 入門編7

はじめに~地形を読むための地図  地形を詳細にわかりやすく図面として表すにはどうすれば良いか、その手法は昔からいろいろと考えられてきました。一般的な2万5千分の一地形図では、熟練した人であれば等高線を見るだけでその場所の地形が頭の中に浮かぶのですが、それを言葉にして説明するのは難しいものです。裸地であれば航空写真である程度はわかりますが、撮影する角度が垂直ではやはり立体感がわかりにくいものになっています。色を変えたり谷や尾根地形に影を付けたりしても、谷と尾根が逆転して見える

地形図で見る奥出雲 奥出雲のジオ 入門編6

地形図をながめてみよう 国土地理院 https://www.gsi.go.jp/ のサイトへ行き、地理院地図を見るをクリックすると、オンラインで2万5千分の一の地形図を閲覧することができます。以下、地理院地図を利用して紹介していきます。   左上に表示される「地図を選択」をクリックすると地図の種類の選択画面が現れ、その中の「標高・土地の凹凸」をクリックし、「色別標高図」をクリックすると、陰影の強調された段彩図が表示されます。  段彩図で見てみる  陰影で谷地形と尾根が

ナゾの地形 天然記念物「岩屋寺の切開(いわやじのきりあけ)」 奥出雲のジオ 入門編5

 奥出雲町にはジオに由来する天然記念物が二つもある珍しい町です。  一つは「鬼舌振(おにのしたぶるい。一般的には鬼の舌震いと表記されるが、天然記念物の名称としてはこちらが正しい)、もうひとつは今回のタイトルにもなっている「岩屋寺の切開」です。  両方とも堅牢なカコウ岩を穿つ谷地形ですが、規模としては鬼舌振に軍配が上がります。  ではなぜ、切開が天然記念物になったのでしょうか?  岩屋寺は奥出雲町橫田にある天平勝宝8年(756年)創建の古寺で、現在は無住の寺となっています。

天狗の仕業?権現山の奇石「天狗岩」 [奥出雲のジオ 入門編 4]

 巨大な岩は人を惹き付けるものがあるのか、観光地になっている巨石や変わった形の石、巨岩や崖などの絡んでいる観光地はよくあります。奥出雲で巨石がゴロゴロしている渓谷として有名なのは鬼の舌震い(正式名称は「鬼舌振」)で、今の時期には紅葉狩りに多くの観光客が散策に訪れます。  奥出雲町は主に花こう岩類が広く分布している場所ですので、巨石もまたたいていは花こう岩類です。元々は地下に形成された巨大なマグマだまりが10万年以上かけてゆっくりと冷え固まるものですので、地表に露出した場合は